幕府の婚姻禁止の範囲(同姓娶らず)1
話が大きくそれますが、前回のコラムで触れた、近親婚禁止制度との関係で、婚姻制度として「同姓娶らず」を原則とする中国や朝鮮の考え方と、その成立した原因、わが国との違いを、検討してみましょう。
たとえば、朝鮮における姓とは、男子系の血族集団を意味しています。
結婚しても姓は変わりません。
同じ金姓でも、祖先の発祥地によって〇〇金とか、__金とかノノ本または本貫というのがあり、同本(本貫)、同姓という人をもって一つの血族集団をつくっているのが知られています。
この一族の系図を族譜(「ちょふ」だったかな?)といます。
姓というのは、「(結婚しても、養子になっても)姓は変わらず」、「同姓娶らず」、「異姓養わず」という三大原則によってずっと引き継がれてきました。
「同姓娶らず」というのは、同本、同姓の男女の結婚禁止という原則です。
これは一見近親結婚の禁止のようですが、母系では禁止がありませんから、近親婚の禁止としては合理的ではありません。
これを単なる迷信と言う意見もありますが、以下のコラムで書きますが、同姓娶らずが広がって、肉親でない義理の関係まで広がっていて、これが厳しき取り締まられていたことからすると、主として弟と兄嫁ないし子と親の妻妾(勿論自分の母ではありません)の姦通防止の為に生まれた思想だったと私は思っています。
同姓娶らずなどの原理は、迷信、非合理と言うことで、北朝鮮は共産化が確立したとき、廃止しています。
韓国では1997年の民法改正で「同姓娶らず」はようやく廃止されたらしいです。(条文で確認していません)
奈良時代に中国の唐から律令が入ってきましたが、聖徳太子や中大兄皇子、さらには持統天皇、聖武天皇のころの天皇家の系図を思い出されると明らかなように、(その後の藤原摂関家と天皇家の関係も同じです。)わが国は天皇家自体が近親婚のオンパレードですから、中国の思想をそのまま取り入れることは出来なかったはずです。
私見というか思いつきですが、この辺を次回に検討してみましょう。
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