01/17/03

55年体制 6(税制1)

前回まで55年体制下における保険の不公平について書きましたのでこれから、税制の不公平を説明します。
所得税も不公平そのものでした。
(勿論現在もそのままです) サラリーマンには、給与所得控除と言って、労働者は担税力が弱いと言う名分によって約3割(所得金額によって率が変わります)の控除をした残りに一般の各種控除.配偶者控除や扶養控除生命保険控除などがあって課税されるのは御存じのとおりです。
これに対して、個人事業主は、サラリーマンのような概括的な給与所得控除が認められず、必要経費だけが控除されて残りの所得全部が(サラリーマン同様、その他の控除はありますが、給与所得控除がないので)課税対象になるのです。
この不公平の意味が分かりますか?
ここで言う必要経費とは、サラリーマンで言えば、会社負担となっている電話代や、会社の事務所家賃や仕入れ代金、運賃人件費などですから、当たり前すぎるほど当たり前なのです。
この結果、個人事業主である限り、経費を引いた年間所得が、サラリーマンよりかなり少なくても課税対象になって一定の所得税を納めねばならないのです。
労働者・サラリーマンは担税力が弱いと言う名分ですが、実は我国には、『55年体制2』で書きましたが、資本家などは一握りしかいなくて、八百屋さんや魚屋さん、個人タクシーなどの個人事業主はサラリーマン以下の生活水準なのに、、資本家と同一視しているのが社会的不正の根源です。
そして、給与所得者イコール労働者と言う諸制度を貫いて、接待費に月200万円〜300万円まで自由に使って良いと言う支店長などのサラリーマンが、八百屋や大工、ペンキ屋さん、個人タクシー運転手などよりも、弱いものとして優遇する仕組みを作り上げたのです。
55年体制4のコラムで書いたように、個人事業主は、社会保険加入が認められないので、個人的に自助努力という事で生命保険会社と契約して所保障保険や個人年金に加入することがあります。
ところが、これは税務上、社会保険料として所得から控除されないばかりか、(給与所得者は社会保険料が控除項目です。
)将来保険会社から、年金を受け取ると、自分の掛け金以上の利息ないし、配当分は、所得税の対象になるのです。
接待などの恩恵もなく(会社員や社長は、接待費名目でいくら美味しいものを食べても、いくらゴルフをしたり、接待されても所得税の対象になりません)会社の用意した社宅、保養所(この頃は人気がありませんが、5〜60年代はとても魅力的なものでした。
)やテニスコートなどの利用も出来ず、全部所得税支払い後のお金で支出しなければならないのです。
サラリーマンはこれらの恩恵について何の所得税もかかりません。
更に倒産の場合を付け加えますと、サラリーマンの厚生年金は、差し押さえ禁止財産ですので、破産しても年金受給権はなくなりません。
これに対して、自助努力で個人年金に加入していたときは、どうなるでしょう?
社会保険ではありませんので、預貯金扱いになって全額破産財団になってしまい、折角老後の為に掛けて来たのに全額没収と言う憂き目にあいます。




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